ネット上の情報で頻繁に見受けられる「生たけのこはどんな状態でもそのまま焼けば食べられる」という言説には重大な注意が必要です。皮付きのままアク抜きなしで直火焼きができるのは、「収穫後24時間以内(理想は半日以内)の極めて新鮮な筍」に限定されます。
たけのこは掘り出された瞬間から急速に「ホモゲンチジン酸」や「シュウ酸」といったえぐみ成分を生成し始めます。収穫から日数が経過した生たけのこをそのまま素焼きにすると、喉がイガイガするほどの強い刺激が残り、美味しく仕上がりません。時間が経った生筍は、セオリー通り米ぬかと唐辛子を入れた湯で下茹でを行ってから焼き調理に回すのが安全かつ確実なアプローチです。
また、水煮たけのこのヒダの間に見られる白い結晶状の物質について「カビではないか」と不安視する声がありますが、これはアミノ酸の一種である「チロシン」が結晶化した無害な成分です。無理に洗い流す必要はなく、そのまま加熱して問題ありません。