正規の検査における小学生IQ平均値の目安は、中央値を「100」とし、全人口の約68.26%が「85〜115」の標準範囲に収まります。IQ120以上は上位約10%、IQ130以上は上位約2.2%に過ぎません。ところが、SNSや保護者のコミュニティでは「うちの子が無料テストでIQ135だったからギフテッドかもしれない」という言説が日常的に飛び交っています。
ここに、現代の保護者が最も陥りやすい落とし穴があります。文部科学省の有識者会議(特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する指導・支援)でも長年議論されている通り、ギフテッド診断の真相は「IQという単一の数字」で証明されるものではありません。国内外の教育学・小児精神医学において、ギフテッド(特異な才能)は、高い知的能力だけでなく、並外れた創造性、特定の学術分野への強い執着や没頭、そして後述する独特の認知特性を包括して評価されます。
さらに世間を賑わせるメンサ小学生テスト評判についても、大きな事実誤認が定着しています。JAPAN MENSAが主催する公式入会テストは、規約上15歳未満は受験不可能です。小学生が入会を目指す場合は、ネットのテスト結果などではなく、医療機関で公認心理師から「WISC検査等で全検査IQが上位2%(およそIQ130以上)を満たしている」という厳格な公的証明書を取り寄せ、個別の書類審査を通過しなければなりません。