数年前に話題となった「句点恐怖症(文末のマル『。』に冷たさや怒りを感じる若者の心理)」への対策として、あえて顔文字を挿入するようになった中高年層が少なくありません。しかし、これこそが最大の落とし穴です。
確かに「了解しました。」という文面に威圧感を覚える若者は存在します。だからといって「了解しました(^_^)v」や「了解です(^_^;)」に置き換える行為は、火に油を注ぐ悪手に他なりません。句点を恐れる心理の本質は「テキストから意図が読めないことへの不安」であり、求めているのは「感情の装飾」ではなく「明確でフラットな返答」です。
顔文字で無理に愛想を振りまこうとする姿勢は、受け手側からすれば「感情を押し付けられて、同等のハイテンションや気遣いを強要されている」と感じさせます。句点を回避しようとするあまり、時代遅れの記号を挿入することは、相手の負担を軽減するどころか、別の形の精神的負荷を強いている事実に気づかなければなりません。