玄岳ドライブインの歴史を紐解く上で欠かせないのが、1960年代後半の熱海リゾート開発ブームです。1967年(昭和42年)、熱海市街地側の山麓にあったレジャー施設「熱海サボテン公園」と玄岳山頂付近を結ぶ足として開業したのが熱海高原ロープウェイでした。
当時としては東洋一の規模を誇る121人乗り大型ゴンドラが導入され、山頂側の発着拠点として建設されたのがロープウェイ玄岳駅、すなわち現在の玄岳ドライブインの母体です。山頂からは富士山、駿河湾、相模湾を360度見渡す大パノラマが広がり、展望レストランや売店を併設した最先端の観光拠点として脚光を浴びました。
しかし、その栄光は長くは続きませんでした。山頂付近特有の強風による運休の多発、観光客の流れの変化、運営母体の経営難などが重なり、ロープウェイは開業からわずか3年足らず(1970年頃)で実質的な運行停止へ追い込まれることになります。