伝統的な陶磁器産地もまた、ライフスタイルの変化に迅速に応えています。とりわけ長崎県の波佐見焼おしゃれ急須は、マットな質感のアースカラーや直線的な北欧テイストを取り入れ、若い世代の急須離れを一気に食い止めました。磁器ならではの滑らかな手触りと軽さ、さらに食洗機対応モデルをいち早く拡充させた機動力が高く評価されています。
一方、お茶のプロが絶賛する愛知県の常滑焼モダン急須の現在も見逃せません。常滑焼の特長である「無釉(釉薬をかけない)の朱泥」に含まれる酸化鉄が、お茶のタンニンと反応して渋みを吸着し、驚くほどまろやかな口当たりを実現します。近年は、伝統的な横手型だけでなく、直線を基調としたマットブラックやホワイトのフラットなデザインが登場し、現代建築のキッチンにも違和感なく収まるプロダクトへと刷新されました。
三重県の四日市萬古焼も同様に、高い気密性と保温性で知られますが、萬古焼急須のお手入れ詳細まとめとしては以下の3原則を押さえておく必要があります:
- 洗剤の使用を控える:表面の微細な気孔が洗剤の香料を吸着してしまうため、基本はぬるま湯と柔らかいスポンジのみで洗う
- セラメッシュ(陶器網)の目詰まり防止:注ぎ口の外側から水を流し込み、網に挟まった茶葉を逆流させて洗い落とす
- 完全乾燥の徹底:吸水性があるため、洗浄後は開口部を下に向けて風通しの良い場所で完全に水分を飛ばす
これらのわずかな作法さえ守れば、使えば使うほど茶渋が馴染んで独特の艶が生まれる「育てる道具」としての醍醐味を堪能できます。