SNSや広告で頻繁に見かける「骨を動かして頭蓋骨の隙間を縮める小顔矯正」というフレーズですが、解剖学的な見地から正確な事実を知っておく必要があります。
人間の成人の頭蓋骨は23個の骨が「縫合」と呼ばれる強固な結合組織で固く結合しており、手技による外圧で骨の位置が物理的に数ミリ単位で動くことは医学的にあり得ません。2013年以降、消費者庁からも骨を動かすと謳う過度な小顔矯正表示に対して景品表示法に基づく措置命令が下されています。
では、なぜ施術直後に「左右差が消えて小顔になった」と感じるのでしょうか。その真相は、圧迫や揉みほぐしによって滞っていたリンパ液や静脈血などの組織液が一気に流れてむくみが取れたこと、そして緊張していた咀嚼筋が一時的に緩んだことによる視覚的変化です。一時的なリフレッシュ効果や筋肉の緊張緩和としては有効ですが、「根本的に骨格が矯正されたわけではない」という認識を持つことがトラブル回避の第一歩となります。