映画監督やプロデューサーの手記、テレビ特番のインタビューでは、若戸大橋でのロケについて「東京では絶対に撮れない絵が撮れる」「行政と市民の協力姿勢が規格外」と口を揃えて語られます。実際、『MOZU』シリーズを手掛けた羽住英一郎監督は、「北九州でなければこの映像は成立しなかった」と公言しており、過酷なアクションシーンのリアリティを支えたのは現場の受入環境でした。
一方で、SNSや地域コミュニティに寄せられる市民の生の声には、興奮と同時にリアルな生活実感が滲み出ています。
「深夜に若戸大橋を通ろうとしたら通行止めで迂回させられたが、遠目に見える投光器の光とスモークがまるでハリウッド映画のセットみたいで鳥肌が立った」「エキストラとして真冬の橋の上で何時間も待機した。主演俳優の迫真の演技を間近で見られて一生の思い出になった」といったポジティブな反応が多数を占める一方、「通勤時間帯に重ならないよう配慮されているとはいえ、深夜帯の帰宅時に迂回が必要になるのは事前に把握しておかないと困る」という冷静な意見も見受けられます。