彼のキャリアを語る上で絶対に外せないのが、劇団四季での過酷な下積み時代だ。徹底された基礎の叩き込みと妥協なき稽古のなかで磨き上げられた抜群の歌唱力と身体表現。それが、現在の彼の表現力を支える太い骨格となっている。退団後、ホリプロへの所属を経て活動の場を大きく広げると、ミュージカルの枠組みにとどまらない圧倒的な演技で演劇界の注目を一身に集めることとなった。
単に「歌が上手い」のではない。役の奥底に潜む孤独や苦悩を骨の髄まで理解し、生の言葉として舞台上に差し出す。その狂気すら孕んだリアリティこそが、観客の心を掴んで離さない理由だ。