日本最高峰の貴族「五摂家」の現在|現当主の職業と名門末裔のリアル

日本最高峰の貴族「五摂家」の現在|現当主の職業と名門末裔のリアル

日本最高峰の貴族「五摂家」の現在|現当主の職業と名門末裔のリアルの特集記事を解説します。役立つ情報が満載です。

華族制度が廃止されて約80年が経過した現在、五摂家各家はどのような活動を展開しているのでしょうか。現当主および次世代の後継者たちのキャリアや公的な活動を詳しく紐解きます。

1. 近衛家(このえけ):国際貢献から文化クリエイティブの最前線へ

五摂家の筆頭である近衛家は、昭和の首相・近衛文麿の家系として広く知られています。文麿の長男・文隆氏がシベリア抑留中に急逝したため、文麿の長女・昭子氏の次男(細川護煕元首相の実弟)である近衛忠煇(ただてる)氏が第32代当主を継承しました。忠煇氏は長年にわたり日本赤十字社社長や国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)の会長を務め、国際人道支援の顔として世界的な功績を残しています。

忠煇氏の妻は三笠宮崇仁親王の長女であるやす子さん(甯子内親王)であり、天皇家と極めて近しい親戚関係にあります。そして現在、第33代後継者として注目を集めているのが、長男の近衛忠大(ただひろ)氏です。忠大氏はNHKの国際放送番組制作やクリエイティブディレクター、伝統文化のプロデュースなど、多方面のメディア・アートシーンで活躍。名門の重厚な歴史を受け継ぎながら、現代のセンスで日本文化を世界へ発信する旗手として独自の存在感を放っています。

2. 鷹司家(たかつかさけ):伊勢神宮を支えた名門と産業界での足跡

鷹司家は、昭和天皇の第3皇女・孝宮和子内親王が第27代当主の鷹司平通氏に降嫁したことで、皇室と極めて深い縁を結びました。平通氏の逝去後、旧大名家の松平乗武氏の長男である鷹司尚武(なおたけ)氏が第28代当主として養子に入りました。

尚武氏は東京大学工学部を卒業後、日本電気(NEC)で通信・ネットワーク技術の重鎮として常務執行役員を務めた理系・ビジネス界のエリートです。退任後は伊勢神宮大宮司に就任し、2013年の第62回式年遷宮を完遂。神社界の最高意思決定機関である神社本庁の統理も歴任するなど、産業界と伝統神道の双方でトップを務めた異色の経歴を持っています。

3. 九条家(くじょうけ):神社界の重鎮として宮中儀礼の精神を守る

大正天皇の后である貞明皇后(九条節子)の実家であり、昭和天皇の母方を支えた名門が九条家です。戦後は第34代当主の九条道成(みちなり)氏が明治神宮宮司などを務め、神道界の要職を歴任して皇室祭祀や伝統儀礼の継承に多大な尽力を注ぎました。

現在の九条家子孫も、祖先が育んできた格式高い伝統と学問を重んじ、一般の民間企業や文化関連事業に携わりながら、節度ある暮らしを守っています。派手なメディア露出は控えているものの、皇室行事や関連の祭祀組織では変わらぬ敬意を集めています。

4. 二条家(にじょうけ):伝統文化の継承と実業界における堅実な歩み

二条家は、学問や和歌、有職故実(朝廷の儀礼・慣習に関する知識)に秀でた公家として名を馳せた家柄です。現在の当主である二条基敬(もとゆき)氏をはじめとする一族は、実業界で活躍しながら神道文化会や旧華族の親睦団体「霞会館」などで活動を継続しています。

京都にゆかりの深い寺社や文化保存事業の顧問を務めるなど、かつての関白家の品格を保ちながら、市民社会に溶け込んだ堅実な活動を行っているのが特徴です。

5. 一条家(いちじょうけ):法曹界のエリートとして社会正義を牽引

明治天皇の后である昭憲皇太后の実家にあたる一条家は、明治以降も貴族院議員などを輩出してきました。現在の当主である一条実昭(さねあき)氏は、東京大学法学部を卒業後に弁護士となり、名門法律事務所のパートナーや大手企業の社外監査役などを歴任した法曹界屈指の実力者です。

貴族の特権に頼ることなく、近代法学のプロフェッショナルとして自らの実力で社会的な信頼を築き上げた姿は、現代における旧華族のあり方を象徴する好例といえます。

森 瞳
著者

森 瞳

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