北総鉄道やJR成田線が走る千葉県北部の印西市。ベッドタウンとして発展を遂げるニュータウンエリアから少し離れた田園地帯に、広さ約30万平方メートルを誇る小林牧場が広がっています。1965(昭和40)年に大井競馬場の競走馬調教場として開設されたこの施設は、現在も常時百数十頭におよぶサラブレッドが暮らす競馬界の重要拠点です。
その正門からロータリーへと続く直線約700メートルの進入路に、約350本もの桜が両脇から枝を伸ばしています。満開を迎えると左右の枝先が頭上で交差し、見事な「桜のトンネル」を形成。足元に広がるアスファルトと淡いピンク色のコントラスト、頭上を埋め尽くす花霞の景観は千葉県が選定する「ちば眺望100景」に指定されており、印西市を代表する春の風物詩として定着しています。
長年親しまれてきた古木が多いため、近年は樹木医による診断や適切な枝打ち、植え替えなどの保全活動が続けられており、2026年現在も力強い枝振りと見事な着花を見せています。