パンダの分類を語る上で欠かせないのが、赤茶色で長い尻尾を持つレッサーパンダの分類です。実は歴史上、最初に「パンダ」と命名されたのはレッサーパンダ(1825年に学名登録)でした。のちに巨大な白黒のジャイアントパンダが発見されたことで、元祖パンダ側に「小さい」を意味する「レッサー(Lesser)」が付けられたという経緯があります。
では、レッサーパンダは何科に属するのでしょうか。かつてはアライグマ科やクマ科を行き来していましたが、遺伝子研究の進展により、現在は単独の「レッサーパンダ科(Ailuridae)」として分類されています。
ジャイアントパンダとレッサーパンダが共に竹を掴むための「突起した種子骨」を持っているのは、同じ祖先から受け継いだ形質ではなく、同じ竹林環境で生き残るために別々の系統が似た特徴を獲得した「収斂進化(しゅうれんしんか)」の代表例です。両者は名前こそ似ていますが、生物学的には遠い親戚関係に過ぎません。