大手ネット掲示板やSNS、知恵袋などのQ&Aプラットフォームには、破れた水ぶくれにハイドロコロイド絆創膏を貼り、数日後に地獄のような事態に陥った体験談が数千件規模で投稿されています。そこに見られるのは、良かれと思って取った行動が裏目に出る生々しい実態です。
「熱湯をこぼして手の甲にできた水ぶくれが潰れ、ドラッグストアで一番高い密閉絆創膏を貼った。2日目から激痛で夜も眠れなくなり、端から異様な悪臭のする緑色の液体が漏れ出してきた。慌てて剥がしたら、皮膚全体が腐ったようにドロドロに溶けており、受診したら即入院・点滴治療になった」(30代女性・主婦)
「バイクのマフラーでふくらはぎをやけどした。キズパワーパッドを1週間貼り続ければ綺麗に治ると信じて貼り替えていたが、赤みが足首まで広がり高熱が出た。医師から『蜂窩織炎を起こしている。あと数日遅れたら筋肉まで壊死していた』と厳しく叱責された」(20代男性・会社員)
こうしたトラブルの根本原因は、やけど感染の兆候(化膿・赤み・強い自発痛・悪臭)を、被覆材の中で見逃してしまう点にあります。ハイドロコロイド製剤は傷口から出る正常な浸出液を吸収して白くゲル化しますが、一般ユーザーには「正常な浸出液のゲル」と「細菌が増殖して生じた膿汁(ウミ)」の区別がつきません。
白く膨らんでいるのを見て「効いている証拠だ」と誤認し、内部で細菌のコロニーが形成され、真皮の結合組織が融解していくプロセスを数日間にわたって放置してしまうのです。パッドを剥がしたときには皮膚全層欠損にまで悪化しており、本来なら2週間で綺麗に上皮化するはずだった軽いやけどが、植皮手術や半年以上のリハビリを要する重傷へ変貌する事例が後を絶ちません。