クリアランスソナー(Clearance Sonar)とは、車両の前後バンパーやコーナー部分に設置された超音波センサーによる障害物検知システムです。車両を取り巻く死角にある障害物との距離をリアルタイムで測定し、接触の危険が生じるとブザー音のテンポ変化やマルチインフォメーションディスプレイの表示によってドライバーへ直感的に危険を知らせます。
その検知の仕組みには、コウモリや潜水艦のソナーと同じ「パルス反射方式」が採用されています。バンパー表面に配置された小型の丸い超音波センサー(トランスデューサー)から、人間の耳には聞こえない約40kHz〜50kHzの超音波パルスを照射。発射された音波が周囲の障害物(壁、ガードレール、電柱、他車など)に当たって跳ね返ってくるまでの「往復時間」を車載ECUがミリ秒単位で計算し、物体までの距離を正確に割り出します。
検知距離はおよそ1.5m〜0.3m程度に設定されているケースが一般的です。障害物との距離が縮まるにつれて、「ピピッ、ピピッ」という断続音から「ピピピピ…」と発音間隔が短くなり、衝突寸前の極至近距離(約30cm以内)に達すると「ピー」という連続音へと変化。視界が遮られた死角であっても、ドライバーは聴覚と視覚の双方で正確な間隙(クリアランス)を把握できます。