連載初期の尸魂界(ソウル・ソサエティ)篇において、大前田は黒崎一護に素手で一撃KOされるという屈辱的なデビューを飾りました。この描写が読者に強烈な「無能・かませ犬」という先入観を植え付けることになります。当時のファンコミュニティや読者アンケートでも、彼の評価は決して高いものではありませんでした。
しかし、空座町決戦篇における第2十刃(セグンダ・エスパーダ)バラガン・ルイゼンバーン陣営との激闘から、読者の空気感は一変します。大前田は自身の巨体を重そうに見せかける演技で相手を油断させ、油断した破面ニルゲを一撃で粉砕。さらに、触れたものを老い衰えさせるという絶対的な能力を持つバラガンに対し、左腕を失った砕蜂を抱えながら必死の陽動を敢行しました。逃げ回りながらも決して砕蜂を手放さず、命懸けで時間を作った姿は、現場の泥臭いプロフェッショナルそのものでした。
SNSやファンの感想でも「初登場時は一番嫌いなタイプだったが、物語が進むにつれて一番好きになった」「自分が上司なら絶対に副官に置きたいタイプ」といった熱い支持が寄せられています。表面的な格好良さではなく、泥をすすってでも任務を全うする姿勢が、長年の連載とアニメ化を通じて正当に評価された結果と言えます。