福祉タクシーと介護タクシーを区別する際、基本となるのは法律上の位置づけとサービスの提供形態です。どちらも車椅子やストレッチャーのまま乗車できる専用車両を用いる点では共通していますが、以下の5つの軸で比較するとその差が鮮明になります。
① 介護保険の適用:介護タクシーは条件を満たせば介護保険適用(1〜3割負担)となります。一方、福祉タクシーは全額自己負担の自費サービスです。
② ドライバーの保有資格:介護タクシーのドライバーは介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)以上の資格保持が義務付けられています。福祉タクシーの運転手は第二種運転免許のみで開業可能(有資格者も一部存在)です。
③ 介助の対応範囲:介護タクシーは室内での着替えやベッドからの移乗、院内での移動サポートまで行えます。福祉タクシーは車への乗り降りの見守りやリフト操作など、車両周辺の補助が中心です。
④ 利用目的の制限:保険適用の介護タクシーは通院や役所手続きなど「日常生活上必要な移動」に限定されます。福祉タクシーは冠婚葬祭、買い物、観光など利用目的に一切の制限がありません。
⑤ 利用条件・対象者:介護タクシーは原則「要介護1以上」の認定が必要です。福祉タクシーは要支援・要介護の方に加え、身体障害者手帳の保持者や一時的な怪我・病気で歩行困難な方も幅広く利用できます。