ジーンズ育成の出発点となる未防縮加工の生デニム(リジッドデニム)は、織機から織り上がったままの「糊が付いた状態」で販売されています。ここで初心者が最も陥りやすい罠が、試着時のジャストサイズをそのまま購入してしまうサイズ選びのミスです。
防縮加工(サンフォライズド加工)が施されていない生デニム(シュリンク・トゥ・フィット)は、水を通すことで綿繊維が急激に収縮します。生デニムの縮みとサイズ選びにおける鉄則は、乾燥後の収縮率をあらかじめ計算に入れることです。標準的な13.5〜15オンスのセルビッジデニムの場合、ウエストで約1〜2インチ(2.5〜5cm)、レングス(股下)で約2〜3インチ(5〜8cm)縮みます。購入時は、ウエストに手のひらが入る程度のゆとりを持ったサイズを選ぶのがプロのセオリーです。
サイズを確保したら、穿き始める前に余分な糊を落として繊維を均一に詰まらせる生デニムのファーストウォッシュ手順へ進みます。この工程を怠って糊がついたまま激しく穿き込むと、不自然なシワが折れ目となって生地が裂ける原因になります。
【生デニムのファーストウォッシュ実践手順】
- 裏返してボタンを留める:表面のインディゴが擦れて余計な色落ちを起こすのを防ぐため、必ず裏返します。
- 40〜50℃のぬるま湯に浸漬:浴槽やバケツにぬるま湯を張り、完全にデニムを沈めます。糊をしっかりと溶かすため、約1時間〜1時間半放置します。
- 優しく押し洗いとすすぎ:浮き出た糊を落とすように数回押し洗いし、きれいな水で2〜3回すすぎます(この段階では洗剤は使用しません)。
- 短時間の脱水:洗濯機で脱水する場合は、シワの定着を防ぐため1分〜2分程度にとどめます。
- シワを伸ばして陰干し(または乾燥機):形をきれいに整え、風通しの良い日陰で裾を上にして吊り干しします。一気に最大の縮みを出し切って生地を締めたい場合は、コインランドリーのガス乾燥機で40〜50分乾燥させる手法も有効です。