アイポッドタッチ歴代モデルは、2007年の初代登場から2019年の第7世代に至るまで、全7世代にわたって進化を遂げてきました。各世代は当時のiPhoneの基幹技術を継承しながら、ポータブルオーディオとしての洗練度を高めていきました。
2007年の基調講演においてスティーブ・ジョブズ氏は、iPod touchを「これまでに作られた中で最高のiPodであり、iPhoneのトレーニングホイール(補助輪)でもある」と表現しました。当時はまだ高嶺の花であったマルチタッチUIを一般層に爆発的に普及させる起爆剤となったのです。
シリーズの完成形となったiPod touch第7世代スペックは、2019年5月に発表されました。主な仕様は以下の通りです。
- プロセッサ:A10 Fusionチップ(iPhone 7相当の性能)
- ディスプレイ:4.0インチ Retinaディスプレイ(1,136 × 640ピクセル、326ppi)
- ストレージ容量:32GB / 128GB / 256GB
- カメラ性能:背面8MP iSightカメラ(1080p HD動画撮影対応) / 前面1.2MP FaceTime HDカメラ
- オーディオ:3.5mmヘッドフォン端子、内蔵スピーカー、Apple Lossless対応
- サイズ・重量:高さ123.4mm × 幅58.6mm × 厚さ6.1mm / 重量88g
第7世代では拡張現実(AR)機能やグループFaceTimeに対応し、A10 Fusionチップの搭載によって第6世代と比べて処理速度が最大2倍、グラフィックス性能が最大3倍へと向上しました。しかし、筐体デザインや4インチの小型ディスプレイは2012年発売の第5世代からほぼ据え置かれ、設計思想としての成熟と同時にハードウェアとしての限界点を示していました。