問題の根を深くしているのは、AI生成技術の異常な進化スピードだ。数年前であれば、首の境目や光の当たり方、指の不自然さから合成写真であることを見抜くことが容易だった。しかし、最新の画像生成モデルは、アイドルの過去の映像や写真集のデータをわずか数十秒読み込むだけで、皮膚の質感や髪の毛1本に至るまで精密に再現してしまう。
さらに恐ろしいのは、静止画にとどまらず「動画の捏造」まで可能になった点だ。SNS上の短い動画クリップに顔を差し替え、あたかも本人が不適切な行動を取っているかのような偽動画を自動生成するツールが地下掲示板などで流通している。技術の進化が犯罪のハードルを極限まで下げてしまった実態がある。