『蒼い空へ』が描く西城秀樹の真実|妻・美紀が支えた18年の軌跡と現在

『蒼い空へ』が描く西城秀樹の真実|妻・美紀が支えた18年の軌跡と現在

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西城秀樹さんの闘病生活は、発症から約15年という長期に及びました。公の場では常に笑顔を絶やさず、力強い歌声を届けようと努めていた秀樹さんですが、家庭内やリハビリの現場では言語に絶する肉体的・精神的負荷がかかっていました。

脳梗塞の後遺症である右半身の不自由さに加え、バランス感覚を司る機能の低下により、転倒のリスクは日常的に付きまとっていました。美紀さんは看護と育児を両立させるため、自宅をバリアフリー化し、専門の理学療法士や言語聴覚士と連携しながら、日々のトレーニングメニューを緻密に管理していました。

時期・契機病状およびリハビリの詳細データ一般的な予後・標準的経過家族の対応・編集部の検証2003年6月(初発)
韓国・済州島にて発症軽度の構音障害と運動麻痺。早期治療により約半年でステージ復帰を果たす。初発後の再発率は年間約5〜10%、5年以内で約30%とされる。長女誕生直後の困難な時期。美紀さんは食生活の根本的な改善と投薬管理を徹底。2011年12月(再発)
定期検診時の体調急変右半身麻痺、言語機能低下。週数回に及ぶ筋力訓練・歩行訓練を継続。再発時は重症化しやすく、完全復帰率は初発時より大幅に低下する傾向。自宅内リハビリ体制の確立。子どもたちも介助を手伝い、一家総出の支えを構築。2014年〜2018年
晩年の活動期自律神経障害や関節の拘縮が進行。椅子に座りながらのステージ歌唱を敢行。慢性期における意欲減退(アパシー)が課題となりやすい。「死ぬまで歌手」という本人の強い意志を尊重し、無理のない興行体制をプロデュース。

リハビリにおいて最も過酷だったのは、本人の「かつてのように歌いたい、動きたい」という理想と、思うように動かない肉体の乖離でした。時には苛立ちを隠せない秀樹さんを受け止めながら、美紀さんは決して過保護にならず、本人の自立心を損なわない絶妙な距離感を保ち続けました。この現場感覚こそが、同書が医療・福祉関係者からも絶賛される理由です。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。