Z世代の次に続く若者たちの間で、いま密かに流行している行動様式がある。あえて事前のリサーチを一切せずに未知の路地に迷い込む「ブラインド・ウォーク」や、先々のキャリアプランをあえて白紙のまま投げ出す衝動的な選択だ。完璧な正解を最短距離で選ばされ続けてきた反動が、ここに来て明確な形を取り始めている。
失敗が許されない空気。一度の失言で社会的に抹殺されるキャンセルカルチャー。その重圧から逃れるための唯一の解毒剤が、コントロール不能な状況へと身を投じることなのだ。平均台の上を行儀よく歩く人生に、一体何の意味があるのか。足元がグラつく恐怖の中でこそ、自分が今この瞬間に息をしているという実感が得られる。