静岡県のシンボルである富士山の景観にも、明確な変化の兆しが刻まれている。冬場の冠雪時期が後ろ倒しになる傾向が定着しつつある一方で、春先の急速な気温上昇に伴う雪解けのスピードが加速している。
山麓の観測拠点から届くデータによれば、標高2,000メートル付近での氷点下到達日数が減少傾向にあり、従来のような「均一な積雪」ではなく、薄い雪層が積もっては雨で溶けるというサイクルが繰り返されている。これは単に山肌の見た目の問題にとどまらず、山体崩落のリスクや地下水資源への長期的な影響という形で、麓の暮らしに影響を及ぼし始めている。