ネット上の簡易的な観光ガイドでは「普段着とスニーカーで誰でも気軽に歩ける」と紹介されがちですが、これには現場取材で見えた重大な盲点が含まれています。
まず靴の選定です。平坦な木道エリアのみであれば軽量スニーカーで問題ありませんが、前日に降雨があった場合、未舗装路や土の露出した傾斜地は粘土質の泥で非常に滑りやすくなります。一般的なランニングシューズの薄い靴底ではグリップが効かず、転倒する来園者が後を絶ちません。靴底に凹凸のあるトレイルランニングシューズまたはローカットのハイキングシューズを選ぶことが、現場を知るプロの共通認識です。
さらにおすすめの服装と持ち物として、季節を問わず推奨されるのが「薄手の長袖・長ズボン」と「虫除け・携帯型水分補給ボトル」の持参です。森の中は街中よりも気温が2℃〜3℃低く、風が抜けると汗冷えを起こしやすい構造になっています。また、森林特有のブヨやヤブ蚊からの防護という観点からも、肌の露出を抑えた速乾性素材のレイヤリングが鉄則です。
また、ペット連れにおける誤解も根深く存在します。「自然公園なのだからロングリードでのびのび走らせられる」と誤解して訪れる愛犬家がいますが、生態系保護と一般客の安全確保のため、伸縮リードを伸ばしたままの歩行は巡回員から厳重に注意を受けます。マナーボトル(水)の携行義務も含め、ルールを守らない利用者が増えれば同伴禁止エリアの拡大につながりかねない点を、利用者の側も自覚する必要があります。