多くの保護者が最初に抱く「本当に費用はかからないのか」という疑問に対し、明確な事実を述べるならば、自治体が設置する教育センター相談窓口は原則として完全無料で利用できます。相談員として常駐しているのは、公認心理師や臨床心理士、退職教員、社会福祉士などの専門家です。民間のカウンセリングルームに通えば1回あたり1万円前後の費用が発生することも珍しくない中、公的財政によって支えられている点は極めて大きな強みといえます。
なかでも近年、利用件数の大半を占めているのが教育センター発達相談と教育センター不登校支援の2本柱です。「集団行動で落ち着きがない」「感覚過敏で教室に入れない」「朝になると頭痛を訴えて登校できない」といった初期の悩みに対し、知能検査(WISC-Ⅴなど)の実施や、行動観察を通じた具体的な手立ての助言を行っています。医療機関の児童精神科が「初診まで半年待ち」という異常事態が続く中で、まず最初の公的アセスメントを受ける場として機能しているのが現状です。
さらに、相談室の奥では教育センター心理カウンセリングが定期的に組まれ、子ども本人だけでなく「育て方が悪いのではないか」と自責の念に駆られる保護者のメンタルケアも手厚く行われています。ただし、誰でも使える門戸の広さがある一方で、対象となるのは「その自治体(市区町村・都道府県)に在籍・在住する幼児から高校生世代とその保護者」に限られる点には注意が必要です。