不動産市場にも激震が走っている。このビル内のテナント賃料は固定ではない。オフィスの稼働率、周辺のトラフィック、さらには天候やSNS上のトレンドデータまでをAIが分析し、リアルタイムで変動するダイナミックプライシングが採用されているのだ。人気のない時間帯や曜日は劇的に安くなり、イベント時には跳ね上がる。
この試みは、従来の不動産ビジネスの常識を根底から覆す。スタートアップ企業にとっては、必要な時間だけ低コストで超一等地のオフィスを利用できるチャンスとなる。一方で、長期契約を結びたい大企業にとっては、予算の予測が立てづらいというデメリットも指摘されている。アルゴリズムが支配する市場で、人間は主導権を握り続けられるだろうか。