スピッツが紅白歌合戦に出場しない最大の要因は、NHK側からのオファーがなかったからではありません。音楽業界関係者や当時の報道によると、NHKは1995年の「ロビンソン」(売上162万枚超)や1996年の「チェリー」(売上161万枚超)で大ブレイクを果たした時期から、毎年のように熱烈なラブコールを送り続けてきました。
しかし、スピッツ側は一貫してオファーを丁重に固辞してきました。公式な記者会見などで辞退理由を声高に宣言することはありませんが、歴代のオファーに対する一貫した姿勢は、メンバーが共有する「バンド活動の優先順位」が極めて明確である証拠といえます。
大手芸能プロダクションの制作担当者は次のように語っています。
「スピッツの活動基盤はどこまでも『ライブツアー』と『ファンとの直接の対話』です。年末の紅白歌合戦は日本最高峰の露出度を誇る国民的番組ですが、スピッツというバンドにとっては、全国のライブハウスやアリーナで鳴らす生の1音こそがすべて。テレビ出演による一時的な話題作りを必要としない強固なファンベースを30年以上かけて築き上げてきたからこそ、オファーを断り続ける選択ができるのです」