現在の安定した関係に辿り着く前、パンサーは文字通り崩壊寸前の危機に幾度も直面していました。発端は2008年のトリオ結成時にまで遡ります。もともと別々のコンビで活動していた3人ですが、菅の類稀なネタ作りセンスに惚れ込んだ向井がアプローチをかけ、そこに熱血キャラクターで先輩だった尾形が強引に合流する形で結成されました。
結成直後から頭角を現したパンサーは、2010年代前半に『333(トリオさん)』などで大ブレイクを果たします。しかし、そこで持ち上がったのが「過酷な人気・実力格差」と向井への精神的負荷でした。端正なルックスの向井がアイドル的人気を一身に集め、ツッコミとして全ネタの舵取りを担う一方、尾形は空回りするいじられ役、菅は寡黙なボケという構図が固定化します。
テレビ朝日系『アメトーーク!』などで後に赤裸々に告白されたエピソードによると、向井は当時、自分ばかりにプレッシャーがかかる構造と、反省の色を見せずにミスを繰り返す尾形に対して強いストレスを抱えていました。楽屋で尾形に対して冷淡な態度を取り続けたり、舞台袖で激しい口論に発展したりと、過去の喧嘩エピソードには事欠きません。尾形もまた、後輩である向井から理詰めで怒られることにプライドを傷つけられ、トリオ内の空気は長期間にわたり凍りついていました。
実際に「もう限界だから解散しよう」という話し合いが幾度となく持たれたことは紛れもない事実であり、当時のぎこちない空気感が現在も視聴者の記憶に残り、「不仲」というレッテルを貼り続ける要因となっています。