大手100円ショップ3社の画材コーナーは、それぞれ異なる顧客ターゲットを意識した商品構成へと分化しています。各チェーンの棚割りを精査すると、単なる安売りにとどまらない戦略的な商品展開が見えてきます。
大創産業が全国展開するダイソーは、文具コーナーだけでなく手芸・クラフト売り場にもまたがって広大な面積を確保しています。公式通販「ダイソーネットストア」でも1点単位から購入可能な「発色にこだわった水彩絵の具12色」や大容量アクリル絵の具をはじめ、ラメ入り、パステルカラー、さらには後述する固形水彩やガラス絵の具まで、専門画材店に迫る網羅性を誇ります。学童期の子どもが特定の基本色だけを使い切った際の買い足し需要にも完璧に応えるラインナップです。
対するセリアは、ハンドメイドやインテリアDIYに特化したセレクトが特徴的です。原色だけでなく「スモーキーブルー」「ピスタチオグリーン」といったトレンドのニュアンスカラー(くすみカラー)が豊富に揃い、木製プレートのリメイクやミニチュア塗装を楽しむ層から絶大な支持を集めています。絵の具の容器もマットな質感でおしゃれなチューブデザインを採用するなど、購買意欲をくすぐる工夫が光ります。
一方、キャンドゥの絵の具売り場は、学童文具と家庭用リペア用品の境界線に位置する実用的な配置が主流です。定番カラーを絞り込んだミニチューブセットや、学校や児童館での使用を想定した使い切り仕様が目立ちます。店舗規模によって品揃えに差はあるものの、筆やパレットとのセット販売など、ワンストップで作業を完結させたいエントリーユーザーに向けた堅実な棚構成が維持されています。