スプリットタンのやり方には、主に「タイオフ法(糸引き法)」と「器具による切開(メスやハサミ)」の2通りが存在します。しかし、いずれの手法を選択するにせよ、そのプロセスは過酷を極めます。
古くから知られるタイオフ法と糸引きは、あらかじめ開けておいた舌ピアス(センタータン)のホールから舌先に向けて医療用ナイロン糸やデンタルフロスを強く縛り付け、組織への血流を遮断して数週間かけて壊死・切断させる手法です。一見すると出血が少なく安全に思われがちですが、組織が徐々に腐敗していく過程で耐え難い鈍痛が数週間にわたって続き、強い口臭や壊死組織からの細菌感染を誘発する極めて危険な方法です。
一方、外科用メスや剪刀(ハサミ)を用いて一気に切断する方法は、短時間で完了するものの、無麻酔で行われるセルフ施術では凄惨な現場と化します。経験者が手記やブログで語る体験談には、恐怖と激痛が赤裸々に綴られています。
「切った瞬間はショックで感覚が麻痺していたが、1時間後から舌全体が燃えるような激痛に襲われた。舌は通常の2倍以上に膨れ上がり、口腔内に収まらなくなって唾液を飲み込むことすらできない。洗面器を抱えて血の混じった唾液を垂れ流し続け、眠ることもできず、3日間はまさに生き地獄だった」(20代・経験者の手記より)
舌は血管と神経が網の目のように走る筋肉の塊です。切断直後から始まる痛みと腫れのピークは術後2日〜4日目に訪れ、激しい腫脹によって気道が圧迫され、呼吸困難に陥るケースも報告されています。さらに、舌の組織は自然治癒力によって再び癒着しようとするため、傷口が塞がらないよう毎日癒着を引き剥がす処置が必要となり、その度に激痛と再出血を繰り返すことになります。