事故が発生したのは2006年7月31日午後1時50分頃のことでした。埼玉県ふじみ野市(旧大井町地区、富士見市に隣接)に位置していた「ふじみ野市立大井プール」の流水プールで、家族連れで訪れていた小学校2年生の女児(当時7歳)が、突如として水流を循環させるための吸水口に吸い込まれました。
吸水口は水深約1メートルの壁面に設置されており、直径は成人男性でも通るほどの大きさがありました。本来であれば頑丈な金属製グリル(蓋)がボルトで固定されているはずでしたが、事故当時は蓋が完全に外れた状態で稼働していたのです。
女児の体が吸水口に吸い込まれた直後から大規模な救出活動が行われましたが、配管の奥深くまで引き込まれていたため救出は極めて難航しました。重機を投入してコンクリートを破砕する難工事の末、約6時間後に救出されたものの、すでに心肺停止状態で搬送先の病院で死亡が確認されました。楽しいはずの夏休みを一瞬で暗転させた当時のニュース報道は、全国に計り知れない衝撃と恐怖を与えました。