名作の数々を世に送り出した名門工房の歴史を知ることは、ヴィンテージ選びの醍醐味だ。ウェグナーの情熱を形にし続けたデンマークの老舗メーカーカール・ハンセン&サンは、木材の選別から組み立てまで妥協なきクラフトマンシップを貫いてきた。ヴィンテージ市場に現れる同社の初期プロダクトは、職人の手の温もりがダイレクトに伝わる逸品ばかりだ。
また、アルネ・ヤコブセンやポール・ケアホルムの傑作を数多く手掛けたフリッツ・ハンセンも忘れがたい。成形合板の可能性を極限まで押し広げた「セブンチェア」や「アリンコチェア」は、当時の最先端技術と美学の結晶だ。こうした名門メーカーのヴィンテージ品は、金属脚の刻印の仕様やシェル裏面のステッカーデザインが年代によって変化するため、コレクターにとっては製造年を特定する重要な手がかりとなる。