かつて運行されていた「特急しらさぎ」は、名古屋駅のホームに乗車すれば、終点の金沢駅まで座ったまま乗り換えなしで直行できる快適性が最大の武器でした。この「名古屋 金沢 直通 乗り換えなし」というアドバンテージが消滅したことは、心理的な疲労度という観点において想像以上のインパクトをもたらしています。
移動のストレスを研究する認知心理学の観点では、乗り換えという行為は単なる肉体的な歩行負荷だけでなく、「乗り遅れてはならない」という時間管理の緊張や「どのホームに向かうべきか」を判断し続ける認知的負荷を伴います。特に敦賀駅のような巨大ターミナルでの短時間乗り継ぎは、ビジネスパーソンの移動中の作業や休息を強制的に分断します。
この隙間を突いて存在感を高めているのが、名鉄バス・北陸鉄道(北鉄バス)・JR東海バス・西日本JRバスが共同運行する「名鉄バス 北鉄バス 名古屋金沢線」です。名古屋駅前の名鉄バスセンターから発車し、金沢駅前や兼六園下までダイレクトに運行されるため、一度席に着いてしまえば下車まで一切の荷物移動や乗り換え確認が発生しません。
所要時間こそ約4時間を要しますが、車内には無料Wi-Fi、充電用コンセント、独立3列シートや清潔なトイレ設備が完備されており、「移動時間=完全なプライベートワークスペースあるいは睡眠時間」として割り切るリピーターが急増しています。2026年現在の週末便では、名古屋 金沢 高速バス 予約が数週間前から満席になるケースも珍しくありません。