「部屋着のまま寝るデメリット」が指摘される最大の要因は、人間が一晩の睡眠中にコップ1杯分(約200〜300ml)の汗をかく生理現象にあります。入眠時には深部体温を下げるために毛細血管から放熱が行われ、発汗を伴います。このとき衣服に求められるのは、急速に汗を吸い上げて外へ逃がす吸湿性・通気性の高い素材です。
日中用の部屋着やカジュアルウェアは、生地の耐久性や保温性、透けにくさを重視してポリエステル等の化学繊維を高密度に織り込んでいるケースが目立ちます。こうした服を着たまま眠ると、衣服内の湿度と温度(寝床内気候)が適正水準(温度33±1℃・湿度50±5%)を大きく超えて蒸れが生じ、中途覚醒や寝汗による冷えを誘発します。
さらに見逃せないのが「寝返りのしやすさ」です。人間は一晩に20〜30回程度の寝返りを打ち、血流の滞留防止や体温調節を行っています。摩擦係数の高い裏起毛素材や厚みのある生地は、敷布団との間に過剰な摩擦を生み、寝返りを打つたびに無意識の筋力を消耗させます。これが「十分寝たはずなのに朝から体が重い」という倦怠感の正体です。