導入から時間が経つにつれ、ネット掲示板やSNSでは「レジ袋有料化は完全に無意味」「ただの増税・便乗値上げだ」という痛烈な批判が定着しました。レジ袋有料化 ネットの反応を検証すると、怒りの大半は「環境貢献の実感のなさ」と「利便性の喪失」に集中しています。これほどまでに批判が渦巻く背景には、無視できない3つの客観的な根拠が存在します。
第1の根拠は、国内の廃プラスチック全体に占めるレジ袋の少なさです。環境省の推計データによれば、国内で排出される廃プラスチック年間約800万トンのうち、レジ袋が占める割合はわずか約2〜3%程度に過ぎません。批判派が「レジ袋だけを目の敵にしても、海洋ごみ問題全体の根本的解決には程遠い」と指摘するのは、数字の上では極めて正当な論理です。
第2の根拠は、いわゆる「代替ゴミ袋の購入増」という皮肉な逆転現象です。多くの家庭では、スーパーで手に入れた無料のレジ袋をごみ箱の内袋や生ごみ処理用として再利用していました。それが手に入らなくなった結果、ドラッグストアや100円ショップで「市販のポリ袋(ごみ袋)」を大量購入する世帯が急増。結果として、プラスチックの製造・消費総量は期待されたほど減っていないのではないかという疑問符が突きつけられています。
第3に、日本国内における廃棄物処理の高度さがあります。日本国内で適切に回収されたプラスチックの多くは、サーマルリサイクル(熱回収)や高度な焼却処理に回されており、適切に管理されたごみが直接海に流出するケースは極めて限定的です。現場の市民からすれば「自分たちの清潔で几帳面な分別を無視して、なぜレジ前で数円を徴収され、不便を強いられなければならないのか」という心理的リアクタンス(反発)が生じるのはごく自然な流れでした。