ムートンが再び脚光を浴びる最大の起爆剤となったのが、UGGが打ち出した厚底(プラットフォーム)モデルの世界的ヒットです。特に足首が隠れる程度の極短丈に設計された「Classic Ultra Mini Platform(クラシック ウルトラ ミニ プラットフォーム)」は、登場と同時にSNSを席巻し、国内外のセレクトショップで完売が相次ぐ社会現象となりました。
このムートンブーツ再流行の理由を紐解くと、現代のファッション動向と見事に合致した3つの要素が浮かび上がります。
第1に、2000年代カルチャーを現代風に再解釈する「Y2Kトレンド」の定着です。ベラ・ハディッドやケンダル・ジェンナーといったトップモデルたちが、マイクロミニ丈のショートパンツやスウェットパンツに、ボリュームのあるウルトラミニの厚底ムートンを合わせた私服スナップを公開。これがZ世代を中心とする若年層に「新しくて可愛いバランス」として直撃しました。
第2に、ソール高約5cmが生み出す圧倒的なスタイルアップ効果です。従来のペタンコなフラットソールは、履き心地が良い反面、重心が下がり短足に見えやすいという弱点を抱えていました。しかし、厚底プラットフォームはヒールのような傾斜がなく、フラットな歩きやすさを維持したまま脚長効果を発揮します。この機能的な恩恵が、スタイルアップを至上命題とする現代のユーザーニーズを完璧に捉えました。
第3に、UGGクラシックウルトラミニの評判を決定づけた「ボトムスを選ばない汎用性」です。筒丈が極めて短く設計されているため、ワイドストレートパンツの裾から丸みを帯びたトゥだけを覗かせるスタイリングが可能になりました。かつてのように「ブーツの中にパンツをどう収めるか」で頭を悩ませる必要がなくなり、現代の主流であるボリュームボトムスと自然に共存できるようになったのです。