世界の頂点を見据えるサッカー日本代表の戦術的進化は、留まることを知らない。本大会へのカウントダウンが進む中、指揮頭脳たる森保一監督が提示した新たなスキームは、従来の4-2-3-1や4-3-3という枠組みを軽々と踏み越える柔軟な「可変型3バックス」だ。守備時には強固な5バックでスペースを消し去り、攻撃へと転じた瞬間に両ウイングバックが高く位置を取る。相手の守備ブロックを瞬時に瓦解させるこの可変システムこそ、世界を震撼させている真のカラクリである。
過酷を極める北中米W杯アジア最終予選の戦いを通じて、スタッフ陣が最も心血を注いだのが、チームの戦術的引き出しを増やすことだった。緊迫したピッチ上で見せた即興性と完成度の高さは、代表メンバー抜擢の裏に緻密なスカウティングと戦術的対話が存在した証左と言える。既存の主力に依存せず、調子と戦術適性を最優先する冷徹かつ大胆な選手選考。これこそが、チーム内に絶え間ない緊張感とダイナミズムをもたらしている。