四川省の西昌や山西省の太原といった内陸の射場と異なり、南端の海南島に位置する文昌衛星発射場からの打ち上げは、地球自転速度の恩恵を最大限に受ける。緯度が低いこと自体が燃料の劇的な節約につながり、そのままペイロード重量の増加へと直結する仕組みだ。
さらに重要なのは物流の革新である。内陸射場では鉄道輸送の限界からロケットの直径が3.35メートルに制限されていたが、海運が使える文昌では大型ブースターの直接搬入が可能になった。文昌の専用港に連日着岸する巨大搬送船の光景は、中国が描く大量打ち上げ時代のロジスティクスがすでに完成域に達していることを示している。