空手一筋だった少年に、人生を変える大きな転機が訪れたのは小学6年生の夏休みでした。家族と一緒に初めて訪れた東京・原宿の竹下通りで、大手芸能事務所スターダストプロモーションのスカウトマンから声をかけられたのです。
当時の彼は芸能界に特段の憧れを抱いていたわけではなく、事務所に所属した当初も「空手の練習に支障が出ない範囲で、面白そうだからやってみよう」という軽い好奇心からでした。レッスンに通い始めたものの、頭の中は常に「次の空手の大会で勝つこと」で占められていたといいます。
やがて、ティーン向け人気ファッション雑誌『nicola(ニコラ)』のメンズモデルや、女子中学生向け雑誌『ピチレモン』のメンズモデルとして本格的にモデル活動を開始します。端正なルックスと爽やかな笑顔で瞬く間に読者からの熱烈な支持を獲得し、誌面のメンズモデル人気投票で堂々の1位を獲得するなど頭角を現しました。
しかし、思春期の彼は大きな葛藤に直面します。「空手で世界を目指す武道家としての自分」と「カメラの前でポーズを取るモデル・タレントとしての自分」のギャップです。空手の合宿や試合とオーディションの日程が重なることもあり、中学時代はまさに二足のわらじを履く極限のスケジュールを駆け抜けました。
最終的に、中学3年生で世界一を獲ったことで空手道に一つの区切りをつけ、日出高校進学後は芸能活動への比重を高めていきます。そして2014年、テレビ朝日系特撮ドラマ『烈車戦隊トッキュウジャー』のトッキュウ4号/ヒカリ役に抜擢されたことで、彼の覚悟は「生涯を賭けて俳優の道を極める」ことへと固まりました。