新玉川温泉が他の温泉旅館と一線を画す最大の要素が、館内に設置された「湯治相談室」と看護師による専門的な相談体制です。温泉医療や湯治のガイドラインに精通した医療有資格者が常駐または指定時間帯に待機しており、滞在客一人ひとりの健康状態に応じた適切な助言を行っています。
強酸性泉への入浴は循環器系や代謝系に急激な負荷を与えます。血圧が急変動したり、湯あたりと呼ばれる強い倦怠感や発熱、皮膚の湿疹などの好転反応が出たりすることも珍しくありません。新玉川温泉の湯治相談室では、入浴前後の血圧測定はもちろん、持病の服薬状況や肌のコンディションをヒアリングした上で、以下のような具体的な入浴プランを提示してくれます。
- 初日は「源泉50%浴槽」に1回あたり3分、1日2回までの入浴にとどめる
- 肌の乾燥を防ぐため、入浴直後には上がり湯(真水)で全身の酸を必ず洗い流す
- 持病で皮膚炎がある場合は、患部に無理に原液を触れさせず、蒸気浴や低濃度浴を活用する
- 脱水症状を防ぐため、入浴前後に指定の飲泉所で希釈した温泉水を少量摂取する
重篤な疾患を抱える療養目的の滞在者はもちろんのこと、多忙な都市生活で自律神経を乱した現代人が「本格的な湯治を体験したいが体調悪化が怖い」という場合でも、医療従事者がバックボーンにいる安心感は計り知れません。心身を極限まで酷使する現代社会において、単なるレジャーにとどまらない「管理された自然療法」の場として機能している点が高く評価されています。