「見た目は曲がっているけれど、特に痛まないから放置している」という声は非常に多く聞かれます。しかし、足指が曲がっているのに痛くない理由は、単に変形がゆっくりと進んだことで皮膚や関節包が徐々に引き伸ばされ、急性炎症を起こしていないだけに過ぎません。
日本靴医学会や足病専門クリニックの臨床報告によると、足指の変形を放置することで以下のような重篤な二次被害が生じます。
第一に、歩行メカニズムの破綻と足裏トラブルです。足指でしっかりと地面を蹴り出せなくなると、歩行時の衝撃が足裏中央部の横アーチに直接加わり、頑固なタコやウオノメ、中足骨頭部痛(足裏の付け根の激痛)を引き起こします。
第二に、姿勢の崩れから生じる運動器の慢性痛です。足指の接地面積が減ると身体はバランスを保つために骨盤を後傾させたり、膝をわずかに曲げた代償姿勢をとります。これが慢性的な膝関節症、骨盤の歪み、腰痛、さらには首や肩のこりへと波及する直接的な要因となります。