近年のウッドショックや円安に伴う輸入資材の高騰、人件費の上昇はハウスメーカー全体の価格構造を大きく変貌させました。一条工務店も例外ではなく、過去数年にわたり小幅な坪単価改定を積み重ねています。2026年の建築現場における最新データに基づくと、主力の各商品における標準的な坪単価レンジは以下の通り推移しています。
フラッグシップモデルである「グランスマート(GRAND SMART)」の坪単価は90万〜110万円前後に達しており、大手鉄骨系メーカーの上位プランに匹敵する価格帯へ突入しました。木目調のアクセントや洗練されたインテリア材を標準採用し、従来の性能重視にデザイン性を融合させたことで人気を博しています。一方、同社の看板商品として長年君臨する「アイスマート(i-smart)」は坪単価85万〜100万円前後が中心です。外壁の全面ハイドロテクトタイルやトリプル樹脂サッシによる超断熱構造は健在で、依然として同社の中核を担っています。
また、若年層の一次取得者向けに投入された規格住宅「ハグミー(HUGme)」は坪単価55万〜65万円前後という価格破壊的な水準を維持しています。間取りパターンをプロが設計したプランから選ぶセミオーダー形式に限定することで、設計コストを大幅に削減したモデルです。ただし注意すべきは、提示される本体工事費だけで家が建つわけではないという点です。一条工務店の見積もりを精査すると、屋外給排水工事や確認申請費用などの付帯工事費に加え、地盤改良工事(同社の厳格な自社基準によるソイルセメント工法など)で100万〜200万円前後の上乗せが発生するケースが通例です。結果として、30坪の住宅を建てる場合の総支払い額は、アイスマートで3,200万〜3,600万円規模を見込む必要があります。