SHOW-YAの名を全国区に押し上げた大ヒット曲『限界LOVERS』(1989年)。昭和シェル石油のCMソングとしても連日テレビで流れ、30万枚を超えるセールスを記録したこの曲で、寺田恵子のボーカルパフォーマンスは最高潮に達する。
サビで炸裂するハイトーンシャウトと、太く粘りのあるミドルボイスの往復。当時の日本の歌謡曲シーンでは考えられないほどの声量とハスキーなシャウトは、海外の男性ハードロックシンガーにも引けを取らない圧巻のものだった。
「女にハードロックは無理だ」という周囲の偏見を覆すため、彼女は毎日のように喉を限界まで痛めつけ、泥臭いほどの練習を重ねたという。華やかなビジュアルの裏にあったのは、血を吐くような努力と「絶対に負けない」という執念。ライブ盤やテレビパフォーマンスで魅せた咆哮は、まさに命を削るような歌唱そのものだった。