小田原の拠点は、正式には富士フイルム神奈川事業場小田原サイトと呼称されます。かつては一般家庭向けのビデオテープやフロッピーディスク、オーディオテープなどの大量生産で知られていましたが、現在ラインから生み出されている製品群は劇的な高度化を遂げています。
現在における富士フイルム小田原工場の主な生産品目は、以下の先端分野が中核を占めています。
筆頭に挙げられるのが、世界シェアの大半を握る記録メディア(磁気テープ)です。特に「大容量データアーカイブ用磁気テープ」は、GoogleやAmazonをはじめとする巨大ハイパースケーラーのクラウドデータセンターで不可欠な存在となっています。微粒子磁性体材料の塗布技術を極限まで高めたテープは、ハードディスクドライブ(HDD)に比べて圧倒的な省電力性と長期保存信頼性を誇り、生成AIの爆発的普及に伴うデータ保管需要で再び脚光を浴びています。
さらに、半導体製造工程で用いられる電子材料部材、光学フィルム、さらにはヘルスケア機器の基幹パーツなど、同社が培ってきた精密塗布・微細加工技術を応用した高付加価値製品が小田原サイトで日々生産されています。