横になった瞬間に鼻が通りにくくなる最大の要因は、「重力の変化」と「自律神経の切り替え」にあります。立っている状態では重力によって血液が下半身へと引っ張られますが、仰向けや横向きに寝転がると全身へ均等に血液が巡り、頭部や鼻周辺の血流量が物理的に増加します。
さらに睡眠前は、身体をリラックスさせるために自律神経が交感神経から副交感神経へと優位に切り替わります。副交感神経が活発になると、血管が拡張してリラックス状態を作ろうとするため、鼻の奥にある「下鼻甲介(かびこうかい)」と呼ばれる粘膜の血管に血液が溜まり、鼻粘膜がプクッと腫れて充血した状態に陥ります。この2つの現象が重なることで、空気の通り道が物理的に狭まり、横になると鼻が詰まるという現象が引き起こされます。
つまり、病気ではなくても身体が休息モードへ入る生理現象として鼻腔が狭くなる傾向があるのです。ただし、もともと鼻腔にアレルギーや炎症などのトラブルを抱えていると、このわずかな粘膜の膨張が完全な鼻づまりへと発展してしまいます。