ゴールデンレトリバーと一口に言っても、ブリーディングの歴史や繁殖基準(犬種標準)によって「英国系(イングリッシュタイプ)」と「アメリカ系(アメリカンタイプ)」の2系統に分かれます。両者の最大の違いは、原産国イギリスのケネルクラブ(KC)とアメリカンケネルクラブ(AKC)が定めるスタンダードの違いに起因しています。
外見上の大きな差異として挙げられるのがマズルと頭部の形状です。英国系は頭頂部が幅広く、マズルが太く短めで、彫りの深い凛々しい顔立ちをしています。目の位置も水平に近く、ダークブラウンの瞳と漆黒のアイライン、黒々とした鼻梁が白い毛並みに際立つコントラストを生み出します。一方のアメリカ系は、やや斜めについたアーモンドアイとすっきりしたマズルを持ち、親しみやすいキツネ顔のシルエットが特徴です。
体型に関しても、英国系は胸板が深く前肢の骨太さが目立つ「がっしりとした重厚な筋肉質」で、背線(トップライン)が地面と平行にまっすぐ伸びています。対してアメリカ系は、後肢に向かって背線がやや傾斜し、全体的に手足が長くスマートで軽快なアスリート体型に仕上がっています。