貴子さんは、「元皇族女性が民間で自立した職業を持つ」という新たな道を切り拓いたパイオニアでもあります。皇籍離脱後、単なる名誉職に留まることを好まず、持ち前のハイセンスな美的感覚を活かしてインテリアコーディネーターとしての活動を本格化させました。
1970年代から1980年代にかけて、西武グループのプリンスホテルにおける客室空間のデザインや家具の選定、ブティックの空間プロデュースなどを手掛け、専門職として確固たる実績を残しました。海外生活で培った国際感覚と日本の伝統美を融合させたコーディネートは、当時のデザイン業界でも高く評価されました。
自らの腕とセンスで仕事に向き合うその姿勢は、女性の社会進出が本格化する以前の日本において、多くの働く女性たちに勇気と刺激を与えました。