新版K式発達検査の内容は、積み木、ミニカー、絵カード、パズルといった具体物を用いた遊びの延長線上にある課題で構成されています。机に向かってテストを受けるというより、心理検査員(公認心理師や臨床心理士)とやり取りしながら子どもの自然な反応を観察する形式をとります。
本検査の最大の特徴は、子どもの全人的な発達を以下の3領域に分類して評価する点にあります。
- 姿勢・運動領域(P-M:Postural-Motor):首のすわり、寝返り、歩行、階段の昇降、ボール蹴りや片足立ちなど、身体の粗大運動やバランス能力を評価します(※学齢期以降は省略されるケースもあります)。
- 認知・適応領域(C-A:Cognitive-Adaptive):視覚的な手先の器用さ(微細運動)、形の弁別、空間把握、模倣、パズルや積み木の構成など、物事の関係性を論理的に捉えて道具を使いこなす力を測定します。
- 言語・社会領域(L-S:Language-Social):言葉の理解と表出、指示の理解、大人との視線や身振りによるコミュニケーション、社会的なルールへの適応度を観察します。
検査結果は、それぞれの領域ごとの「発達年齢(DA:Developmental Age)」と「全領域(総合)の発達年齢」、そして生活年齢(CA:Chronological Age)との比率から算出されるDQ(Developmental Quotient:発達指数)として数値化されます。
【DQの計算式】
DQ = (発達年齢 DA ÷ 生活年齢 CA) × 100
新版K式発達検査のDQの見方において極めて重要なのは、総合DQの数値だけに一喜一憂しないことです。DQは100を同年齢の平均値とし、概ね85〜115の範囲が標準域とされますが、本質は3領域のバランスにあります。「認知・適応領域はDQ105と高い一方で、言語・社会領域がDQ72にとどまる」といった領域間の落差(発達の凹凸)を可視化することで、子どもが日々の生活で何に躓き、どこにストレスを感じているかを正確に分析できます。