ファンにとって今なお痛切な記憶として残るのが、2013年6月9日に東京ドームシティホールで行われたラストライブをもって迎えたバンドの幕引きです。ネット上では様々な憶測が飛び交いましたが、GARNET CROW 解散の真相は公式発表および当時のインタビューの通り、「バンドとしてのクリエイティブをすべて出し尽くし、やりきった」という一点に尽きます。
メンバー全員がプロのコンポーザー・アレンジャー・演奏者として高いスキルを持つ職人肌の集団であったがゆえに、安易な延命やマンネリズムを拒み、美しさを保ったままピリオドを打つ道を選択しました。商用音楽の世界において、不仲やスキャンダルを理由とせず、表現の完結として散っていった姿勢は今なお高く評価されています。
そして気になるGARNET CROW メンバーの現在ですが、2026年時点においてもその音楽的レガシーは生き続けています。
ボーカルの中村由利と作詞のAZUKI七は表舞台から退き、穏やかな私生活を送っていると見られていますが、そのミステリアスな佇まいこそがバンドの神格化を保つ要因となっています。一方、キーボードおよびリーダーを務めた古井弘人は「ゴッドハンド」と称された卓越した編曲スキルを活かし、作編曲家やサウンドプロデューサーとして後進の育成や音楽制作に携わっています。ギターの岡本仁志もソロ活動やスタジオワークを通じてプレイヤーとしての腕を振るい続けており、それぞれの形で音楽と真摯に向き合い続けています。