家庭用冷蔵庫の自動製氷機で作った氷は、中心部が白く濁っていることが大半です。この白さの正体は、水中に溶け込んでいた空気(酸素や窒素)の気泡と、微量なミネラル成分です。水は外側から中心に向かって凍結していく性質を持ちますが、急速に冷やされると気泡や不純物が逃げ場を失い、中心部に凝縮して閉じ込められてしまいます。
気泡を大量に含んだ氷は、内部が無数の空洞で満たされた多孔質構造(スポンジ状)になります。そのため密度が低く、常温の液体に触れた瞬間に熱が内部まで一気に伝わり、あっという間に崩壊してしまいます。さらに、製氷皿で急速冷凍(約マイナス18度〜マイナス20度)された氷は熱衝撃による内部応力が高く、表面に微細なクラック(ひび割れ)が発生しやすいため、表面積が増加して融解が一気に加速するのです。