感謝を伝えられた後の返事の仕方にも、現代の実態と教科書の教えに大きな乖離が存在します。日本の初級韓国語テキストでは「どういたしまして=천만에요(チョンマネヨ)」と教えられるのが定番ですが、実際の日常会話でこれが使われるケースは極めて稀です。
実際のソウル市内での現地観察やネイティブの証言を統合すると、チョンマネヨは小説のセリフや昔の映画のような芝居がかった響きを持ち、日常会話で使うと不自然な距離感を与えてしまいます。現代の韓国人が日常で使う最もリアルな返し方は以下の通りです。
- 아니에요(アニエヨ):「いえいえ、とんでもないです」。最も自然で汎用性が高い万能の返答。
- 별말씀을요(ピョルマルスムルヨ):「お礼を言われるほどのことではありません」。目上の人に対する改まった丁寧な返答。
- 아니야(アニヤ) / 됐어(テッソ):「いいよ、気にしないで」。友人同士で軽く返すタメ口表現。
- 네〜(ネ〜):「はい〜」。カフェやタクシーなどで「カムサハムニダ」と言われた際に軽く会釈とともに返す自然な相槌。