3月11日、マグニチュード9.0の巨震と巨大津波が東日本を襲った。福島第一原子力発電所の事故は、日本のエネルギー政策とリスク管理の甘さを容赦なく暴き出すこととなった。事業主体である東京電力の対応は混乱を極め、政府との意思疎通の齟齬や情報開示の遅れが社会的な不信感を劇的に増幅させた。
電力が当たり前に供給される日常の崩壊は、日本人の生活美学や分散型社会への意識を劇的に変容させた。節電運動や再生可能エネルギーへの急シフトは、この苛烈な教訓なしには語れない。巨大都市の脆さと地域社会の絆の尊さが、同時に浮き彫りとなった瞬間だった。